翻訳テクニック集 目次

翻訳の仕事に従事して既に27年。毎日の翻訳をこなす中で、どうにも翻訳しにくくて悩む英文がたくさんありました。

初めのころは翻訳のたびにどのように翻訳しようか悩んでいましたが、「前にも似たようなことで悩んだな」と思うことがありました。

悩んで悩んでひねり出した訳語や翻訳方法をメモしておいて、次からそれを参考にすれば翻訳が楽になります。

そう思って、苦労した訳語や訳例は記録を残してきました。その翻訳ノートに記録された訳語や訳例は、数えてみれば、いつの間にか2600件を超えていました。重複するテクニックを記録しなかったことも多いので、全体の件数は少なめですが、これだけ数が集まると傾向も見えてきます。

ここでは、私の翻訳ノートを参照しながら、かつて翻訳会社で新人を指導した経験も踏まえて、翻訳について解説していきます。

随時更新します。

対象読者レベルについて

下記の目次には、各節で解説している内容を正しく理解して応用するために必要な翻訳スキルの目安を表示しています。

  • 無印 …… 翻訳の基礎を学んだばかりの初心者から読めます。
  • ★ …… 中級者向け。理解するには、正確な逐語訳を作れるだけの翻訳スキルが必要です。

自身の翻訳スキルが及ばないほど高いレベルの節を読んでも、解説内容を正しく理解できず、かえって自身の翻訳に害が及ぶ可能性があります。

翻訳の心構え

  1. 日本語版サイトが意味不明
  2. 先入観を取り払う

単位

  1. 単位の表記
  2. 量の名称を単位で代表させない
  3. 助数詞「個」

単数と複数

  1. 単数形と複数形
  2. the number of minutes

集合

  1. a set of
  2. a set ofの類似表現 (★)

前置詞

  1. 形式のin
  2. 単位を導くin
  3. under control
  4. through

名詞

  1. customerは「顧客」? (★)
  2. insightは「洞察」?
  3. scenario
  4. best practice (★)
  5. code fragment
  6. code snippet
  7. calendar day (★)
  8. くっついて小さくなって

代名詞

  1. itが指す内容
  2. 前の単語を受けるthis (★)

形容詞

  1. alternate (★)
  2. different (★)
  3. full (★)
  4. available
  5. actionable (★)

副詞

  1. optionally (★)
  2. only
  3. at least one report
  4. 重複する修飾句の翻訳

動詞

  1. want
  2. provide
  3. recommend (★)
  4. containは「含む」?
  5. known asは「呼ばれる」?
  6. calledは「呼ばれる」?
  7. haveは「……がある」?
  8. helpは「役立つ」? (★)
  9. 出力例を提示する表現
  10. 動詞の変遷 (click)
  11. 動詞の変遷 (reference)

助動詞

  1. must (★)
  2. can (★)
  3. might (★)

接続詞

  1. because

名詞に対する修飾

  1. 関係代名詞
  2. to不定詞と前置詞

ライティング

  1. 重複表現

文構造の変換

  1. 品詞の転換 (形容詞→動詞) (★)
  2. see (★)
  3. 名詞句の修飾を切り離す (★)

日本語

  1. 日本語の表記法
  2. 常用漢字の範囲内で書く
  3. 「切り替える」か「切り換える」か
  4. 安易なカタカナ語
  5. あえてカタカナ語に翻訳する
  6. MEMS the word
  7. 引用符とカギかっこ
  8. 書く情報を整理する
  9. 完全な複製?
  10. 驚かされた
  11. 不要な使役
  12. 抽象名詞を避ける
  13. 不要な使役と抽象名詞の複合
  14. 不要な使役と受け身の複合
  15. 受け身にするかどうか
  16. 接続関係の誤読を防ぐ

注: 本記事で解説している翻訳技術は、特に断らない限り、筆者が20年以上翻訳に携わる中で開発・考案・実践してきたものです。筆者は既に多くの翻訳を行い、その訳文が広く流通していることから、本記事で解説している翻訳技術の中には、既に翻訳発注側企業の翻訳ガイドに採録された技法もあります。また、既に他の翻訳者が実践してきた技法と重複する点もありますが、本書で特に断っていない限り、すべて筆者が独立に定式化したものです。

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