翻訳技術を整理する

18 12月

翻訳の仕事に携わって、もう22年になります。今まで翻訳してきた量は、おそらく数十万文の単位になるでしょう。簡単に翻訳できるものばかりなら楽ですが、中には、一筋縄では翻訳できずに苦労したものもありました。

いつのことか覚えていませんが、翻訳の手控えを作るようになりました。翻訳に工夫が必要だったときに、その工夫の内容を残しておくノートです。

先日、ふと気がついて数を調べてみると、単語と熟語が約700件、英文変形の工夫が1600件以上ありました。

意外と少なくもあり、多くもある、というのが私の実感です。

単語・熟語編は、1つの見出し語に複数の訳語があっても1語としてカウントしています。中には、1つの英単語に18もの訳語を列挙した項目もあります。どれも辞書にない訳ばかり。私が扱うのは文学ではなく技術系の翻訳なので、出てくる単語にもそれなりに限りがありますが、それでも700件もあることに驚きました。

英文変形編は、あくまで工夫が必要だったものしか記録していません。さらりと翻訳できた場合は、たとえ何種類ものテクニックを組み合わせて翻訳していても、記録の対象外です。あくまで自分のための手控えですから、私にとって新しいテクニックでなければ記録する意味がありませんでした。また、何らかのテクニックを使った場合でも、既に記録してある項目と同じ要領で翻訳したときに、改めて記録することはしていません。そのような経緯から、内容の重複はあまりありません。それなのに1600件以上あるというのは、ずいぶん多い感じがします。

これを整理したら、多くの人の参考になるのではないか。

手控えを整理してまとめ、解説をつけた本を書こうと思っている次第です。

そういえば、この手控えには特に名前がありません。今後は翻訳手控帳と呼ぶことにしましょう。なんだか時代劇に出てきそうな名前ですが。

(次回に続く)


有限会社トランスフロンティア
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